見えてたのに・・

18時半ごろ 近所のコープに買い物に出たら、
浴衣姿の女の子たちが ぞろぞろと海のほうへ向かって歩いている。
車も いつもよりやたら列を作っていて
なんだか 通りはざわざわざわ。
そうか!  花火大会か!
と 気が付いた。


こんなに曇っていて雨がいまだ降っているのに 決行?
「たんなる夕涼み会なんじゃないの?」・・と夫。
それもへん。


と 特に気にせず家にいたら
19時45分 ど〜ん ど〜ん と
花火らしき音が聞こえてきた。
小雨交じりで湿気が多いからか、音が鈍い。


音が鈍くとも、花火とわかると 夜空の花が見てみたくなる。
だが 残念ながら
西北向きの我が家からは  首を伸ばしても見えるはずない
と 確信してて
ベランダに出ることもなく
花火の音を聞きながら 夕ご飯を食べていた。


「きになるねぇ」 なんていいつつ
間に合わないし、もういいや
と あきらめて 家の中で音だけを楽しむ。



20時半になって
最後のフィナーレの乱れ咲が始まった。
派手な音に今度は引き寄せられた。
見えるはずない と 思いつつも ベランダへ。
そしたら・・・
みえるよみえるっ!!・・・。
大きな花がしっかり見える。
例年の方角と異なったところで やってたではないか!!!


でも それは 最後の一発が空に散って 消える寸前だった。 
あとは 煙が もわもわもわ。
「まだアンコールがあるよ。これが結構ええねん」
と 隣の家のおじさんが 家族と話している声がベランダ越しに聞こえた。
そうかっ アンコール アンコール
と しばらく 煙っている空を期待して見てたけど
・・・・アンコールはなかった。


とほほ。
無駄な確信だった。